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心の在処を借りている


重度の病を抱え、ようやく「消えて無くなりたい」という願いが果たされようとしていた卑屈な少女『冬夏』に待ち受けていたのは心臓移植のドナーが見つかったという残酷な朗報だった。
適合した臓器の影響か趣味嗜好が変わっていく、ナイフの握り方を…銃の奪い方を…体が覚えている。
自殺を試みる度に、手術を受けられると知った両親の顔が思い浮かぶ。
春の終わりに雨降る夜、とうとう冬夏は『殺人鬼の心臓』に惑わされて―――。
それでも、血塗れの心臓を抱えながら『善い子』になる為に彼女は抗い続ける。